社会保険等加入促進計画
   平成24年8月8日
   一般社団法人 日本基礎建設協会
 会  長    陣  内  孝  雄
1. 協会の基本的事項
   一般社団法人日本基礎建設協会(略称・日基協、会長・陣内孝雄)は全国に会員をもち、東京・関西・中部・中国・九州の各支部から組織される、場所打ちコンクリート杭の施工を主業とする建設専門工事業団体である。本部事務局を東京都中央区八丁堀4丁目14番7号(ウインド八丁堀ビル705号)に置いている。
   
 2. 基本方針 
   建設産業における社会保険等の加入促進の実効性を確保するためには、官民の発注機関、総合建設業界、専門工事業界が一体となって推進していくことが必要である。
 会員・非会員の企業を含め、場所打ちコンクリート杭業界は、長引く建設投資の減少に伴う低価格での指値受注の強要、原価を割り込む受注競争の横行により、企業経営は疲弊した状況にある。技能者の育成、設備の更新及び安全の確保等は後回しにせざるを得ず、福利厚生費や安全経費といった本来必要なコストまで削減しなければ受注の確保ができない窮状化にある。
 このような厳しい状況下において、経費削減のため、法的義務である社会保険等に未加入の企業が多数存在する現状を考慮した場合、適正な価格による必要経費の確保が保障されぬまま指導が展開されていくことは、労働力を主に供給し底辺で業界を支えている企業にとって、経営を継続していく上で大きな障害となる。これらの社会保険等未加入企業は大多数が非会員企業であるが、会員企業の業務遂行上のパートナーとして大変重要な役割を果たしておりなくてはならない存在であることを(一社)日基協は認識している。
 我々(一社)日基協は土木・建築構造物の主要構造である基礎工事の中心的な役割を持ち、社会資本整備を担う専門工事業者としての責務を果たすべく、協会が取り組むべき対策、会員企業が自ら実施すべき対策を取り決め、その推進を図っていく所存である。
 官民の発注機関、総合建設業界に対しても、社会保険等への加入促進が迅速に進むよう、法定福利費のみならず必要な工事原価、適正な経費が支払われるよう強く求めていく。また、低入札・ダンピング受発注を防止する対策の強化と、社会保険等未加入企業や未加入者が利する環境にならないよう、広く関係機関に社会保険等未加入対策の実施を強く求めていく所存である。
   
 3. 取組の内容 
(1) 取組期間 
   国土交通省の定めに準拠し、平成24年度を初年度とし5年間の計画とする。
   
(2)  (一社)日基協が取り組むべき対策
イ.  「社会保険未加入対策推進協議会」への参画
   国土交通省建設業担当部局、厚生労働省社会保険担当部局、学識経験者、建設業団体等で構成する「社会保険未加入対策推進協議会」に参画し、専門工事業の立場から効果的な取り組みや周知啓発の方法、さらに実効性の上がる対策について積極的に意見具申する。
   
ロ. 会員企業への周知 
   会員企業の保険未加入対策に関する啓蒙を図るとともに、各会員企業の協力会社として労務の提供等を受けている企業への加入指導の要請。
   
ハ.  就労履歴管理システム構築への協力
 国土交通省及び総合建設業界等が推進している就労者情報の集約管理による省力化・効率化の向上と、社会保険等加入の確認を行うための就労履歴管理システムの実用化に向けた活動に積極的に協力する。
   
ニ.  法定福利費等の確保
   基礎業界における法定福利費を別枠明示した標準見積書を策定し、会員企業へその活用を周知指導・浸透させ、法定福利費の適正な転嫁と確保の実現化を目指すとともに、総合建設業界に標準見積書の採用を周知方要請し、法定福利費の適正な支払いを働きかける。
   
ホ.  重層化の改善
   会員企業に対し、非自発的な一人親方や偽装請負など職業安定法や労働者派遣法に基づく適法性のチェックの要請等、会員企業のコンプライアンスの確保に努める。
   
ヘ.  低価格受注防止対策の推進
   総合建設業界に対して、原価割れ価格による受注の強要や、法定福利費その他必要経費等の値引きの強要などの是正を要請する。
   官民発注機関に対して、実効性のある低入札防止対策の実施と、総合建設業者と専門工事業者とのいわゆる元・下間の取引適正化に係る指導を要請する。
   
 (3)  会員企業が自ら実施すべき対策
イ.  社会保険等の加入の確認と指導
   自社が雇用する従業員の社会保険等への加入に努めるとともに、下請企業との契約時において社会保険等の加入状況を確認し、未加入企業には強く社会保険等への加入を指導する。
   建設業許可申請・更新時における社会保険等への加入書類の提示および、施工体制台帳・再下請通知書・作業員名簿等への社会保険等への加入状況の記載を遵守する。
   
 ロ.  法定福利費の確保 
   会員企業は、標準見積書を活用した適正な法定福利費の計上を遵守し、元請・下請間及び下請・再下請間の契約の適正化及び法定福利費等の確保に努める。
   
 ハ. 重層化の改善 
   会員企業は、非自発的な一人親方や偽装請負などの職業安定法や労働者派遣法に基づく適法性のチェック及び指導を行い、自社及び協力業者のコンプライアンスの確保に努める。 
   
ニ. 社会保険等未加入企業の排除 
   会員企業は、平成29年度以降(社会保険等の加入促進が一定程度進捗した段階)、社会保険等未加入企業との再下請契約の禁止等、社会保険等未加入企業の現場からの排除に取り組む。 
   
   以上
* 社会保険等未加入対策について 
* 社会保険未加入対策への取り組み